ハーメルンの笛吹き男の舞台!ドイツ・ハーメルンの観光スポット7選
1284年6月26日、ドイツの北部の街ハーメルンに現れたある男が、笛を吹きながら街中の少年少女130人を連れ去っていき、二度と少年少女らが街に戻ることはありませんでした。
これはグリム童話で語られる有名な「ハーメルンの笛吹き男」の物語です。
現在でも語り継がれるこの悲しい物語の舞台を見ようと、年間約300万人の観光客がハーメルンに訪れています。
今回は、実際にこの伝説が語り継がれているハーメルンに訪れてみたので、僕がおすすめするハーメルンの観光スポット7選をご紹介します。
グリム童話「ハーメルンの笛吹き男」とは?
ハーメルン旧市街の観光スポットをご紹介する前に、「ハーメルンの笛吹き男」の物語についてここでご紹介します。
1284年、ハーメルンの町にはネズミが大繁殖し、人々を悩ませていた。ある日、町に笛を持ち、色とりどりの布で作った衣装を着た男が現れ、報酬をくれるなら街を荒らしまわるネズミを退治してみせると持ちかけた。ハーメルンの人々は男に報酬を約束した。男が笛を吹くと、町じゅうのネズミが男のところに集まってきた。男はそのままヴェーザー川に歩いてゆき、ネズミを残らず溺死させた。しかしネズミ退治が済むと、ハーメルンの人々は笛吹き男との約束を破り、報酬を払わなかった。
約束を破られ怒った笛吹き男は捨て台詞を吐きいったんハーメルンの街から姿を消したが、6月26日の朝(一説によれば昼間)に再び現れた。住民が教会にいる間に、笛吹き男が笛を鳴らしながら通りを歩いていくと、家から子供たちが出てきて男のあとをついていった。130人の少年少女たちは笛吹き男の後に続いて町の外に出てゆき、市外の山腹にあるほら穴の中に入っていった。そして穴は内側から岩でふさがれ、笛吹き男も子供たちも、二度と戻ってこなかった。物語によっては、足が不自由なため他の子供達よりも遅れた1人の子供、あるいは盲目と聾唖の2人の子供だけが残されたと伝える。
出典:Wikipedia
この物語を読んでハーメルン住民の自業自得じゃん…(笑)と少し思ってしまったことは横に置いて、実際にハーメルン市の公式記録にもこの事件に関する記述が残っているとのことです。
物語で語られる内容のことがそのまま起こったとは考えにくいかもしれませんが、当時ハーメルンで何かしら重大な事件が起きたことは間違いなさそうです。
もっとこの物語についてもっと知りたいという方は、こちらの書籍で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ハーメルンへのアクセス方法
ハーメルンには空港がないので、アクセスするには近隣の都市から電車が便利です。
特にハノーファーからは直通の電車(Sバーン)が走っており、約45分でアクセスすることができます。
また近隣の大都市であるブレーメンからアクセスする場合でも、一度ハノーファーで乗り換える必要があります。
こちらのサイトで時刻表を確認することができます。
ハーメルンの笛吹き男の舞台!ドイツ・ハーメルンの観光スポット7選
1. ネズミ捕り男の家
まずご紹介するのは「ネズミ捕り男の家」です。
こちらの特徴的な石造りの建物は1603年に建築されたのですが、建て替える前の建物には、伝説に登場する「笛吹き男」も泊まったことがあるという噂があります。
現在ではレストランになっており、おすすめ料理が「ネズミのしっぽ料理」。豚肉を細く刻んだシチューのような料理で、このレストランの名物になっています。
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名称:Gaststätte Rattenfängerhaus
住所:Osterstraße 28, 31785 Hameln, Germany
HP:https://www.rattenfaengerhaus.com/
2. 舞楽禁制通り
「ネズミ捕り男」の建物のすぐ横に走っている通りは「舞楽禁制通り」と呼ばれています。
1284年6月26日、笛吹き男が少年少女らを広場に集めた後、この通りを通って街の門から子供達を連れ去っていったという言い伝えが残っているそうです。
そのことが原因となり、現在でもこの「舞楽禁制通り」では、一切の楽器演奏や踊ることが禁止されています。
名称:Bungelosenstrasse
住所:Bungelosenstrasse, 31785 Hameln, Germany
3. マルクト教会
ちょうど旧市街中央に位置しており、空に伸びる尖塔が特徴的な「マルクト教会」。
「住民が教会にいる間に笛吹き男が街に現れ、子供達を連れ去った」という物語に登場する教会が、このマルクト教会だと言われています。
また教会前の広場で、5月〜9月中旬までの毎週日曜日には「ハーメルンの笛吹き男」の芝居も実施されるとのことです。
訪れた時期が合えば、ぜひ見てみたいですね。
教会内には笛吹き男のステンドグラスが設置されており、この街に伝説が語り継がれているということを実感します。
もともとのオリジナルは1300年頃にこの教会に設置されていたらしいのですが、1660年に破壊され、現在は作り直されたステンドグラスとなっています。
名称:Marktkirche St. Nicolai
住所:Emmernstraße 6, 31785 Hameln, Germany
HP:https://www.marktkirche-hameln.de/
4. 結婚式の家
マルクト教会のすぐ隣には「結婚式の家」と呼ばれている石造りの建物があります。
1617年に建設され、当時は「新しい建物」という名前で呼ばれており、ハーメルン市民の祭りやお祝い行事に使われていました。最後の結婚式は1721年5月に行われ、現在では公文書館になっているとのことです。
毎日13:05、15:35、17:35の時間には、建物の壁面の扉が開き、人形で作られた笛吹き男とネズミ、子供達が音楽に合わせて登場します。
僕が撮影した動画を載せておきますので、雰囲気だけでも感じていただけたら幸いです。
※ファイルの大きさの理由で短い動画ですみません。
名称:Hochzeitshaus
住所:Osterstraße 2, 31785 Hameln, Germany
HP:https://www.hameln.de/de/entdecken-erleben/altstadt-und-weserbergland/altstadt-und-stadtgeschichte/altstadtrundgang/
5. ハーメルン博物館
前述の「結婚式の家」のすぐ近く、街のほぼ中心に位置する「ハーメルン博物館」。ピンク色の外壁をした石造りのかわいい建物です。
博物館内では、ハーメルンの歴史や笛吹き男に関する展示を見ることができます。ハーメルンの発展の歴史を知りたい方、笛吹き男について詳しく知りたい方はぜひ訪問してみてください。
名称:Museum Hameln
住所:Osterstraße 8B, 31785 Hameln, Germany
HP:https://www.museum-hameln.de/
入場料:5ユーロ(学生4ユーロ)
6. 笛吹き男の像
ハーメルンの笛吹き男の伝説が根付く街というだけあって、街の多くの場所に笛吹き男の銅像や人形が置かれています。
置かれている銅像がそれぞれ異なる姿をしており、見つけるたび発見があっておもしろいです。
ぜひ街中を歩き回って、いろいろな笛吹き男を探してみてください。
7. ネズミを辿って歩く
最後に観光スポットではありませんが、旧市街中の地面には1.5〜2m間隔でネズミのマークやペイントが施されており、これを辿っていくと観光ルートを回れるようになっています。
まさにハーメルンならではと言ってもいい、粋な計らいがなされています。
笛吹き男の伝説に登場するネズミに案内されながら、旧市街を観光するのもハーメルン観光の醍醐味と言えるかもしれませんね。
おわりに
今回は「ハーメルンの笛吹き男」の舞台となっているハーメルンの観光スポット7選をご紹介しました。
ハーメルン旧市街は1日で十分回れるほどの規模なので、近隣都市からの日帰り旅行も十分可能です。
ハーメルンを訪れた際は、笛吹き男の伝説がいまだに息づく街をぜひ歩き回ってみてください。