スウェーデンの伝統工芸品ダーラナホースとは?意味や歴史を調べてみた
スウェーデンの伝統工芸品であり、定番のお土産でもある「ダーラナホース」。
スウェーデン語では「ダーラナへスト Dalahäst」と言い、「ダーラナ馬」を意味する言葉となっています。
ダーラナホースは別名「幸せを運ぶ馬」とも呼ばれており、スウェーデンの一般家庭には必ず1つはあると言われるほど、スウェーデン人にとって親しみあるものとなっています。
そこで今回は、そんなダーラナホースの生まれた歴史や、ダーラナホースの故郷であるダーラナ地方について詳しく調べてみました!
スウェーデンの伝統工芸品「ダーラナホース」とは?
ダーラナホースが最初に作られたのは、何と現在から400年前の1600年代まで遡ります。
現在では、スウェーデンを代表する伝統工芸品の1つとして知られるダーラナホースですが、もともとは子供のおもちゃだったと言われています。
スウェーデンはその立地条件から冬の日照時間が短く、長い時間を小屋の中で過ごしていました。木こりの作業を終えた人達は、小屋の中で暖炉の前に座りながら、ナイフで材木を馬の形に彫っていたそうです。
当時、スウェーデン人にとって馬は交通手段でもあり、切り出した材木運ぶ運搬手段でした。馬は彼らの生活に密着した貴重な存在であったため、数多くの馬が彫られたのも自然なことだったのかもしれません。
もともとは子供のおもちゃとして作られたダーラナホースですが、次第に物々交換のための商品として使用され始めます。ダーラナ地方の経済的困窮も相まって、19世紀から本格的にダーラナホース作りが「家庭内工業」として発展していきました。
当初のダーラナホースは塗装されていないものだったのですが、この19世紀頃から赤色もしくは白色の単色塗装がされ始めます。現在では、美しい色付けがされたダーラナホースが一般的となっています。
ダーラナホースがスウェーデンの伝統工芸品として有名になるのは、1939年に開催されたニューヨーク万国博覧会と言われています。
この万国博覧会で注目を浴びたことで、現在ではダーラナ地方、またはスウェーデンの象徴として世界的に認知されています。
ダーラナホースの故郷「ダーラナ地方」とは?
スウェーデンの首都ストックホルムから車で約4時間。ダーラナホースの故郷として知られる「ダーラナ地方」があります。
ダーラナ地方(行政区分としては県)は、西側はノルウェーと国境を接するスウェーデン中央部の県の一つです。
ダーラナ地方の中央部にあるシリヤン湖は美しいクレーター湖として知られており、スウェーデン古来の風景が残った数少ない地方と言われています。
また、ダーラナ地方は林業が主要産業であることから、ダーラナホースが生まれたとされています。
現在でもダーラナ地方にはいくつかの個人工房があり、職人によりひとつひとつ手作業でダーラナホースが作られています。
スウェーデン国内でダーラナ地方はスキーの聖地とされており、毎年シーズンには多くの観光客が訪れる地方としても知られているとのことです。
お土産にも最適!幸せを運ぶ馬「ダーラナホース」
ここまでご紹介してきた「ダーラナホース」ですが、スウェーデンの定番お土産としても有名です。
街中のお土産屋さんに入れば、必ずと言っていいほど販売されています。また、ストックホルムなどで開催されているロッピス(蚤の市)でも、ほとんどの確率で見つけることができます。
以前、ストックホルムでも最も有名なヒョートリエット広場の蚤の市に行ったときにも、ダーラナホースを見つけることができました。
職人さんがひとつひとつ手作りしているので、ダーラナホースを手に取ると木の温かみを感じることができます。
大きさにもよりますが、一つ1000円〜5000円くらいの価格で購入することができます。
スウェーデンの象徴とも言われるだけあって、スポンジワイプやデザイントレーのデザインとしても、ダーラナホースはよく描かれています。
木彫りのダーラナホースもいいですが、ダーラナホースがデザインされたスポンジワイプなども、つい欲しくなってしまいますね。
スウェーデン・ダーラナ地方の伝統工芸品であり、幸せを運ぶ馬ダーラナホース。北欧スウェーデンの幸せを日本まで運んでみてはいかがでしょうか?
おわりに
今回は、スウェーデン・ダーラナ地方の伝統工芸品「ダーラナホース」についてご紹介しました。
ダーラナホースが作られた歴史など知らなければ、見つけてもそのまま通り過ぎてしまいそうですが、その背景を知ることでお土産として日本に持ち帰りたくなりますね!
また、必ず買いたくなる北欧スウェーデンのおすすめお土産25選にて、ダーラナホースなどスウェーデンのおすすめお土産をご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみてください!